03/09/2026
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75593.html
20260903 介護給付費分科会視聴要約メモ。
各論点に対しての委員からの主な意見(要約)
1. 認知症への対応力強化
・認知症関連の加算は、算定率が低い一方で、現場では研修受講の難しさ、人手不足、カンファレンス開催の負担などが障壁となっているとの意見が多く出された。
・加算の要件となっている研修については、受講機会の拡大、オンライン化、標準的な動画教材の整備などにより、勤務の都合に左右されにくい仕組みが必要との指摘があった。
・研修修了者の配置要件については、現場実態に即して見直しを求める意見があり、特に小規模事業所への過重な負担を避ける観点が示された。
・認知症のある方への支援は、BPSD対応にとどまらず、本人の意思、価値観、これまでの生活を尊重した支援が重要であり、本人中心のケアを基本報酬に近づけていく方向性を求める声があった。
・社会参加や役割づくりの取り組みについては、認知症のある方の生活の質や意欲向上に資する可能性があるとの意見が複数出された一方で、報酬評価に結びつける際には、本人の意向や地域性、参加の意味合いを丁寧に整理すべきとの慎重論もあった。
・若年性認知症への支援では、就労、子育て、社会参加など多様な生活背景に応じた制度横断的な支援の必要性が挙げられた。
2. 医療・介護連携、人生の最終段階の医療・介護
・協力医療機関の確保については、都市部と中山間地域・離島で事情が大きく異なり、特に医療資源が限られる地域では、単一機関での対応が難しいとの指摘があった。
・そのため、複数の医療機関による連携、オンライン診療やICTを活用した連携、自治体や医師会によるマッチング支援など、地域の実情に応じた柔軟な運用が必要とされた。
・経過措置の延長や、義務化の対象のあり方についても、地域差を踏まえた検討を求める意見があった。
・利用者や家族から見て、施設と医療機関の連携状況が分かりやすく、必要な情報にたどり着きやすい仕組みの整備を求める意見があった。
・ACPについては、終末期に限らず、早い段階から本人の意思や価値観を共有し、医療・介護の各場面で継続的に反映していくことが重要とされた。
・ACPを利用者や家族にとって実感しやすいものにするため、意識調査や周知の強化、具体的な事例の提示を求める意見があった。
・看取りについては、施設種別ごとの役割や実態に応じた評価が必要であり、特に看取りに関わる職種連携や、訪問系サービスとの連携の評価を求める意見があった。
3. 科学的介護情報システム(LIFE)
・LIFE関連加算については、入力負担の大きさ、操作性、フィードバックの分かりにくさが課題として挙げられた。
・既存の介護ソフトとの連携や自動化を進め、重複入力の削減、CSV変換の不要化、迅速なフィードバックなど、現場負担を減らす仕組みが必要との意見が出た。
・アウトカム評価については、ADLの改善だけでなく、
状態維持、本人らしい生活の継続、社会参加、QOLの維持も成果として捉えるべきとの指摘があった。
・評価指標や評価方法については、既存データの活用やAIの活用も含めて検討し、現場が実際のケア改善に活かせる形へ整理することが求められた。
・フィードバックについては、単なる数値返却ではなく、個別ケアの見直しや実践改善に結びつく具体性が必要との意見があった。
4. 口腔・栄養・リハビリの一体的な取り組み
・口腔、栄養、リハビリの連携は、誤嚥性肺炎の予防や身体機能・生活の質の維持向上に有効であるとの認識が共有された。
・一方で、歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士、言語聴覚士等の専門職との連携が難しい現場もあり、連携の実効性を支える仕組みが必要とされた。
・口腔連携強化加算については、手間に見合う評価になっていないとの意見があり、要件の見直しや、情報提供の流れの簡素化を求める声があった。
・利用者の口腔状態の変化が歯科受診や支援改善につながった事例も示され、専門職の助言を日常ケアに反映させる循環の整備が重要とされた。
・通所系サービスだけでなく、訪問系サービスにおいても、口腔・栄養・リハの評価と連携の在り方を検討すべきとの意見があった。
5. 多床室の室料負担等
・多床室の室料負担については、在宅との公平性の観点が示される一方で、介護保険施設の役割や利用実態、施設ごとの機能差を踏まえ、慎重な検討が必要との意見があった。
・介護老人保健施設や介護医療院については、それぞれ在宅復帰支援や生活の場としての役割があり、画一的な拡大には反対する意見が複数出された。
・長期入所の背景には、特養の入所待ちや短期入所の受け皿不足など構造的要因があるため、単に入所期間の長さだけで利用者負担を増やすべきではないとの指摘があった。
・室料負担や補足給付の見直しにあたっては、利用者負担増による入所断念を招かないよう、低所得者対策としての公費負担の考え方も含めて整理すべきとの意見があった。
6. その他の論点・今後の進め方
・算定率の低い加算については、必要性そのものを問うだけでなく、なぜ算定が進まないのか原因分析を行い、要件の整理・統合、報酬の重点化を進めるべきとの意見があった。
・介護報酬上の評価は、単に体制整備の有無ではなく、利用者にとっての実際の効果や、現場の負担との釣り合いを踏まえて検討すべきとの意見が重ねて示された。
・事務局に対しては、各委員の意見を踏まえ、研修機会の確保、地域差への配慮、フィードバックの改善、現場負担軽減と評価の両立を中心に整理を進めるよう求められた。
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